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2018年3月27日 (火曜日)

「英語の成績が良い子」が「勉強のできる子」でなくなった理由

榎本博明氏がダイヤモンドで次のように言っています。

2020年東京オリンピックでの「おもてなし」に向けて、“英語ファースト”の時代が訪れている。「いまの時代、英会話ぐらいできないと」、「英語は早いうちから学んだ方がいい」と言われるが、『その「英語」が子どもをダメにする』(青春出版社)の著者・榎本博明氏は、そんな思い込みが蔓延する英語“偏重”な教育現場に警鐘を鳴らす。

「英語ができる=勉強ができる」は、もう古い!
 昨年、子どもにやらせている習い事ランキングで、英会話は第2位だった。また、近年では幼児向けの英語教室や英語教材が増えており、空前の英会話ブームが続いている。

 昨年末、2019年度の都立高校入試から英語の「スピーキングテスト」を導入する方針が発表された。さらに2020年度の大学入試改革でも、英語のスピーキング力は重要視されるだろう。そうなると、ますます英会話の早期教育熱に拍車がかかることが考えられる。

 世の親たちが、小さいうちからわが子に英会話を習わせる理由の一つとして、英会話ができることが知的でかっこいいと思っているからではないだろうか。たしかに、かつては「英語ができる子」は「勉強ができる子」でもあった。しかし、そんな親世代の過去の経験が大きな勘違いを生んでいるのだ。

英語の授業が英会話中心になったと聞くと、このグローバル社会に適した素晴らしい対応のように思われるだろう。しかし、英会話中心というのはたんにおしゃべりの仕方を身につけるようなものであり、頭を鍛える勉強ではなくなってしまうと榎本氏は警鐘を鳴らす。

 かつての英語の授業では、英文学を読んだり、文化評論を読むことが中心だった。その理解や訳出の過程で英語や日本語の知識を駆使し、国語で鍛えた読解力を総動員することで、言語能力を鍛えることができた。

 思考は言語でするので、言語能力が鍛えられると、自然と思考力も高まる。文学や評論の内容を理解することで教養も深まる。だからこそ英語の勉強はそのまま知力を高める勉強になっていたのだ。かつて英語ができる子は他の教科の勉強もできる子が多かったのはそのためである。

 いっぽう、スピーキングの訓練で、読解力や推論力、教養は身につかない。会話を重視した英語教育では、日常会話(おしゃべり)を学んでいるだけである。その程度の英会話力を身につけるために時間と労力を費やしてしまってよいのだろうか。

 もちろん英語で流暢に会話ができることに意味がないとはいわないが、思考力が乏しく中身のない会話になってしまっては、真のコミュニケーションとはいえないだろう。

あの孫正義氏の英語力は意外にも…
 ソフトバンクグループの創業者で、日本を代表する実業家としても知られる孫正義氏。世界で活躍する孫氏こそ、高い英会話力の持ち主だと思われるだろう。

 しかし、外国人との交渉や会議に立ち会った元側近によると、あの孫氏が話す英語は決してネイティブのような流暢な英語ではなく、日本語なまりが強い英語で、さらに話す速度が非常にゆっくりだという。

 英語が話せる大人同士の会話では、通常1分間に160~180語程度なのに対し、孫氏の場合は1分間あたり100語ほどで、これはアメリカの母親が子どもに話しかけるときの速度だそうだ。

「英語の成績が良い子」が「勉強のできる子」でなくなった理由は英語の知識を教えて、それをテストしていたからです。試験そのものが知識量の判定なのです。従来の日本の英語教育が言語能力を鍛えた事実はありません。

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