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2017年12月 4日 (月曜日)

今さらながら「英語耳」を育てる最善の方法

COURRIERに勝又美智雄氏の次の記事があります。

ネイティブの英語が聴き取れないせいで、簡単な日常会話もままならない。それが根強い英語コンプレックスにつながっているという社会人は少なくない。そのコンプレックスを刺激するかのように、いわゆる「聞き流し教材」が大量に出回っているが、効果を疑問視する声は大きい。

やはり大人になってから「英語耳」をつくるのは、無理な話なのだろうか?

だが、今からでも確実に、しかも短期間で成果を上げる方法がある、と『最強の英語学習法』の著者である勝又美智雄教授は言う。最善にして最短の英語耳育成法を、同書より特別に紹介しよう。

『最強の英語学習法 グローバル人材を育てる実践的英語教育』

ListeningとHearingの違い

英語ができない最大の悩みとして多くの人が挙げるのが「聴き取れない」ということだ。ネイティブの話す英語のスピードについていけないので、何を言っているかわからない、ということだ。

そこでまず注意しておきたいのは、これまで「聞き取る力」は一般に「ヒアリング(Hearing)」と言われていたが、これは実は「リスニング(Listening)」のほうが適切であり、今や学校現場では「リスニング」が定着しているということだ。

その理由は簡単。自分が意識しなくても、聞こうと思わなくても周囲から自然に耳に入ってくるのを「聞く」のがHearingであり、当然、補聴器はHearing-aidという。

それに対して、注意して「聞き取ろう」と意識するのがListeningで、先生や奥さんに「私の言うことをよく聴いて(“Listen to me carefully.”)」と言われたら、いやいやながらでも「はい、(注意して)聴いていますよ(“Yes, I’m listening.”)」と言うしかない。

否応なく聞こえてくるのがHearing、注意して聴き取ろうとするのがListeningで、日本語ではどちらも区別なく一般に「聞く」と言っているが、最近は「聞く」と「聴く」を使い分ける人が少しずつ増えているようだ。

その「聴き取り」が実は容易ではない。日本語の場合、普通に話すスピードは10秒間に15~20文字程度だ。演説でも1分間に90~120字くらいだろう。それに対し、ネイティブが普通に話す英語のスピードは10秒で20~25語、1分間にざっと120~150語話している。

もちろん小中学校の教師ならもう少しゆっくり話すだろうし、テレビニュースのアナウンサーや討論番組などでは当然、もっと速くなる。しかも英文を日本語に訳すと、だいたい1語が3~4文字になる。つまり100語の英文は日本文にすると300~400字くらいの分量(情報量)になる。

言い換えれば、ネイティブが英語で1分間に話す内容の情報量は、日本語に訳すと400字詰め原稿用紙の1枚分に相当し、日本人なら普通、その3倍の時間をかけて読み上げる分量になる。

試しにこれを自分でやってみるとよい。英文で20~25語というと、英書の2~3行分になる。それを10秒で声に出して読めるかどうか。まず普通の大学生でも1行分も、つまり半分も音読できないだろう。

端的に言って、そのスピードで音読される内容を理解できなければ、Listening能力は限りなく「ゼロ」に近い、ということになる。

そこでListening力をつけるには、なによりもまず音読に慣れることであり、それも最初はゆっくりでいいが、だんだんスピードを上げていく訓練を続けることだ。それによって初めて「英語耳」が育ってくるはずだ。

そのための教材として適当なものを2つ挙げておこう。

米16代大統領リンカーンの「ゲティスバーグ演説」

1863年秋、南北戦争の勝敗を決定づけた重要な激戦地ゲティスバーグで戦没者を追悼する式典があり、そこで音楽や主催者の2時間にわたる追悼演説の後、大統領が「ちょっとした挨拶(a few appropriate remarks)」としてスピーチしたものが米国政治史上最も有名な演説となった。

とりわけ結びの文句の「人民の、人民による、人民のための政府をこの世から消滅させてはならない」が、民主主義の神髄を示す意義深い名演説として今日まで伝えられている。米国ではこれを小学生から必読文章として暗誦させ、日本の高校2~3年生の英語教科書にもたいてい載っている。

アメリカ国民なら誰でも知っている名演説、というわけだが、私が今から30年近く前、ロサンゼルス特派員だった時に、市民団体の集まりで講演したあとの懇談の折に余興でこの演説を暗誦したところ、拍手喝さいを浴び、「私も昔は覚えていた」「民主主義の原点を思い出させてくれてありがとう」と握手されたことがあった。

この演説の分量は270語前後(バージョンが数種類あるため)。これをリンカーンは3分以内で読み上げた。

これをYouTubeの「Lincoln’s Gettysburg Speech」で見ると、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『リンカーン』(原題:Lincoln, 2012)でリンカーン役のダニエル・デイ=ルイスがかなりゆっくりとした口調で読んだのが2分40秒、別の教育用フィルムで俳優、ジェフ・ダニエルズが朗読したのも同じ2分40秒だった。

どちらも270語を160秒で読み上げたわけで、1分で101語、10秒で16語の計算になる。実際にはマイクのない時代に、集まった聴衆の遠くにまで聞こえるように間合いを置きながら語った演説なので、普通に聴いても、ずいぶんゆっくりした感じが強い。

さらに米公共教育テレビC-SPANの“American Writers”シリーズの“Lincoln’s Gettysburg”という番組の中で、俳優が普通の速さで暗誦している場面があって、それをチェックしてみたら1分40秒で終えていた。

つまり270語をちょうど100秒で朗読しているわけで、10秒で27語のスピードになる。これもネイティブの小中学生なら問題なく普通に聴き取っている。この番組は日本でもウェブサイトで簡単にアクセスでき、無料で見られるから、関心のある人はぜひ、見てほしい。

アメリカ人なら小学生でも暗記するというこの270語の文章の中に、自分の知らない単語がいくつあるか、数えてみよう。

1~5語程度なら日本人として「かなり英語ができる大学生レベル」、6~10語なら「まあまあ」で高校2~3年生レベル、10~20語なら「問題あり」で中学3年生から高校1年生レベル、21語以上なら「問題外」で中学1~2年生程度の初級レベル、と思っていいだろう。

しかもこの短い文章の中に重要な単語、nation, conceived、dedicated, devotionなどが何度も出てくる。そこでこの演説を繰り返し音読することによって、こうした単語がどういう文脈で使われるかが自然とわかってくるし、演説文全体の組み立て方、論理的な積み重ね方、英文の効果的な展開の仕方がよく理解できるはずだ。

英語は英語耳があるから聞き取れるのではありません。リスニングは記憶にある音のと聞いた音の照合です。その1分40秒の演説を完全に覚えても現代の映画とか会話にはほとんど使われていない表現ばかりです。英語の自然な音を忘れないように覚える必用があります。

そして効率的に忘れないで覚えるのがディープラーニングです。

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