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2017年12月16日 (土曜日)

子ども英語の新常識「CLIL(クリル)」を知っていますか

斉藤 淳氏がCLIL(クリル)を説明しています。

「英語のためだけの英語学習」を避けるべき理由として、前回は「モティベーション維持」の観点からお話してきました。これにもまして重要な第2の理由が、ただ英語“を”学ぶよりも、英語"で"何かほかの知識を学んだほうが、学習効率が高くなるからです。

CLIL(Content and Language Integrated Learning:内容言語統合型学習)という学習法をご存知でしょうか。これで「クリル」と読みます。これは文字どおり、その他の教科のコンテンツ理解と言葉の習得を統合した学習であり、世界中の語学授業で取り入れられている手法です(Coyle et al.,2010)。

さらに外国語教授法の世界では、生徒が興味を持っている教科分野を第二言語で学ぶことで、新たな知識の獲得と語学習得を同時に実現させようとするCBI(Content Based Instruction:コンテンツに基づく指導法)という考え方も以前から提唱されています(Snow & Brinton,2017)。

アスリートの外国語能力が高くなるのは、コンテンツに基づいた語学学習の有効性を示す一例でしょう。外国人力士の日本語があそこまで流暢なのは、相撲という文化的コンテンツのなかで言葉を吸収しているからです。
J PREPキッズが毎年夏にイングリッシュ・キャンプを開催しているのも、「拡大版CLIL」を意図してのことです。山形の自然のなかで3泊4日、オールイングリッシュ環境で過ごすと、ほとんどの子どもたちがみごとに英語を話すようになります。

ただし、実際のCLILは、相撲やキャンプよりも、通常の教科学習やもう少し専門性の高い学びとセットで語られるのが一般的です。

J PREPではヘミングウェイの『老人と海(The Old Man and the Sea)』やハーバード大の経済史学者であるファーガソンの『文明(Civilization)』を読ませています。ほかにも古代ローマ史とか初等物理学、プログラミングの授業を英語でやったり、ラッセルの『西洋哲学史(History of Western Philosophy)』を読んだりもします。

先日、最高レベルのクラスでは、ウェールズ大学の国際関係論の大家E・H・カーの『危機の20年(The Twenty Years’ Crisis)』を素材に、「なぜドイツ・ヒトラー政権と交渉したイギリスは、戦争を防ぎきれなかったのか」について生徒たちがディスカッション(もちろん英語で)をしました。

興味を軸に学ぶということは、ただ「好きかどうか」だけではありません。本当に知的好奇心を刺激するようなコンテンツかどうかを吟味することと表裏一体なのです。

「本物」の英語ですか?――素材のオーセンティシティ
日本の教育では、無味乾燥な素材を使って、ひたらすら基礎固めの“修行”をしてから、そのあとに大して面白くもない応用編がおまけのようについてくる、というのがお決まりの流れになっています。
しかし、「学習用に調整された英語」ではなく、噛み応えのある「本物の英語」を味わう機会は、年齢に関係なく必須です。

SLAの世界でも、素材となる英語が本物であること(Authenticity)が、学習効率に大きな影響を与えるという報告があります(Snow & Brinton,2017)。
逆に言えば、ネイティブが絶対に口にしない「加工済みの不自然な例文」ばかりをインプットしても、英語力はなかなか高まりません。英語をスムーズに身につけたいのなら、英語を母語とする人たちが生み出したオーセンティックな(本物の)英文素材を選ぶべきなのです。

英語は世界中で話されている共通語ですから、何が本物で何が偽物なのかはかなり曖昧なのも事実です。ただし、社会に出たときには、自然な英語を使えるかどうかは、現実問題としてその人の評価を大きく左右します。そんな事情も考慮すると、やはり学習素材には「本物として通用する英語」を選ぶべきだと思います。

さて、これまでの連載を少し振り返って、まとめておきましょう。子どもの外国語学習においては、次の3つを意識することが大切でした。

1 「文字」ではなく「音」から学ぶ
2 「断片」ではなく「かたまり」で学ぶ
3 「英語を」ではなく「英語で」学ぶ

これが基本中の基本です。とてもシンプルですよね。

「英語を」ではなく「英語で」学ぶのは無理な事です。歩けない人に、歩いてみろと言うようなものです。 「英語で」学ぶのではなく、自然な英語を学べと言う事です。それが本物の英語です。

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