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2016年4月13日 (水曜日)

吉村作治氏の英語勉強法

吉村氏が英語勉強の方法を公開しています。

10歳の時、ツタンカーメン王の墓を発掘した英国人ハワード・カーターの伝記を読み、エジプト考古学者になることを決意したという吉村作治さん。夢をかなえるため、中学1年生の時から英語で書かれた論文を読む練習をするなどの努力を積み重ねてきた。現地での交渉に英語を駆使する立場から、世界で活躍するには「英語は常識」と話す吉村さんに、日本人が英語力を上達させるコツを聞いた。

出来て当たり前
 1年の約3か月を海外で過ごすが、そのうち半分は、研究拠点のエジプトに滞在する。エジプト考古省の官僚らと話す時、相手はまず、「英語、フランス語、ドイツ語、アラビア語。何語で話しますか?」と聞いてくる。「言葉なんてしょせんは道具。出来るのが常識なのだろう。英語をすごい物として意識し過ぎるのは日本人くらいだ」と感じている。

 小学生の頃から勉強してきた英語力を生かして、70歳を過ぎた今も夢に向かってまい進している。現在は、エジプト・ギザのクフ王のピラミッド隣にある竪坑(ピット)に埋められていた巨大木造船の発掘・復元作業に取り組む。

 英語のほかにアラビア語も話せるが、遺跡の発掘権などについて交渉を進める時は、いつも英語を使う。現地語では相手の土俵で勝負することになり、不利になるからだ。互いに外国語である英語を使うことで、慎重に議論を重ね、細かい点まで詰めることができる。調査の方法や発掘物の分配などに関する契約書も、英語ならお互い気を抜かずに確認し、満足のいくものにできる。

 世界を舞台に活躍するには英語は必須だ。しかし、日本人は、他のどんな国の人たちよりも、英語で話すのを恥ずかしがってしまう。自身の周りにも、英語で電話がかかってくると「慌てふためいて、受話器を放り投げてくる」ような助手が何人かいた。そんな場合は度胸をつけさせるため、自分はあいさつだけして、残りの話はあえて助手に任せる。数年たつと、大抵は普通に英語で話せるようになる。

日本語との違いに夢中

 「得意ではないが、困ったことはない」という英語との出会いは、小学校3年生の時。江戸友禅の職人だった父のところに、進駐軍相手の売店で働いていたケンちゃんという若い男性が弟子入りしてきた。英語が自慢のケンちゃんは、日本語をほとんど使わなかった。ケンちゃんと話すには、英語で話すしかない。そんな環境に置かれたせいで、中学に入る頃には、野菜など身の回りのものは一通り英語で言えるようになっていた。

 中学校で英語の授業が始まると、その面白さに夢中になった。英語も日本語も同じ言葉なのに、文法が全く違うのはなぜか。先生に聞いても納得できる答えは得られず、自分で勉強を進めた。教科書を何度も読み、サマセット・モームなどの短編小説やエッセーを読んだ。先生の1人には「学者になるなら、これからは英語で論文を読めないといけない」と言われ、放課後に都立図書館に通い、英語で書かれた研究発表の論文を一心不乱に読んだ。「最初は意味なんて分からないけど、社会・人文科学系は比較的分かりやすかったからよく読んだ。法律の論文が好きだった」とにこやかに語る。

 一方、英会話の実践経験を積もうと、週に1、2回は池袋のデパートへ行き外国人客を見つけ、“What’s your name?”(あなたの名前は?)など習ったばかりの表現で話しかけた。返事が理解できないことも多かったが、突然話しかけてきた見ず知らずの日本人の少年に、相手はいつも優しかった。間違えても学校の先生のように「違う」と否定することはなく、別の表現に言い直してくれるのがうれしかった。この訓練を中学校の3年間続けた。

度胸も文法も大事

 高校生になると、英会話とアラビア語、中国語の教室に通い始めた。ネイティブ講師がいる英会話の学校で得た一番大きなものは、「英語で恥ずかしがらずに話す度胸だ」と振り返る。「始めるなら早い方がいい。最初は単語を並べるだけで、無駄話でもして会話を楽しめばいいと思う」。小学校での英語教育の導入には大賛成だ。

 大人になり、どうしても英語を話す度胸がつかない人には、ロシア語やアラビア語など、語尾の格変化が多く、文法的に「英語より難しい」外国語を勉強することを提案する。「英語が易しく見えてくる」という心理的な効果があるからだ。また非英語圏出身の外国人と話すのは、対等な立場で話すうちに自信が持てるようになるのでお勧めだ。

 自身は、東京大学の受験に何度も失敗し、3年間同じ予備校へ通って文法などの基礎を徹底的にたたき込まれた。今でも、英語で話す時はまず頭の中で文章を組み立てる。「きちんと文法を勉強すべき」というのが持論だ。

 日本人に多いのが、頭の中で英文を組み立てているうちに相手が話を進めてしまい、押され気味になって、結局、言いたいことが言えなくなるというパターン。「そんな時は、“Just a moment!”と言って相手を止めておけばいいんです。慌てず、自分が英文を組み立てる時間を取ればいい」

 母校の早稲田大が、ほぼ全ての授業を英語で行う国際教養学部を2004年に新設した時、「英語で学ぶ」という趣旨に賛同し、講義をすると申し出た。同学部教授として「エジプト考古学」「世界遺産学」など4つの講義を担当し、前年から入念に準備した。まず講義で話す内容を英文で作り、帰国子女の助手に添削してもらった。発音チェックを経て、講義内容を自身で読み上げ、録音した。講義では質疑応答はその場でやり取りし、説明の部分は録音済みの音声を流した。学生に「不完全な英語を聞かせてはいけない」との配慮から生まれた工夫だった。

 幼い頃から行動的で英語にも物おじしなかったが、実際は「チャレンジ精神でやっていただけ」と語る。英語力の向上には、積極的に話すことが大事。口にしなければ、相手に自分の考えを伝えることはできない。最初は間違っていてもいい。勉強を重ね、きちんとした英語を身に付ければ、英語はやがて夢を実現する道具になる。自身の経験を踏まえ、こうしたことの大切さを伝えたいと思っている。

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