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2017年6月21日 (水曜日)

2020年に英語大改革

いま、文部科学省が本気で英語教育を変えようとしています。
 2020年、小3から「外国語学習」が始まり、小5から英語が「正式な教科」になります。

 ただ、もしかしたら、一番あたふたしているのは、学校や塾の先生たちかもしれません。教え方に迷っておられる先生方にもこのメソッドは非常に有効です。

 私は毎年、ハーバード生に対しさまざまなリサーチを行っていますが、彼らの成功要因として、幼少期に培った「家庭学習」の影響がとてつもなく大きいことがわかってきました。

 2020年の東京でのオリンピックを契機に変わる新学習指導要領も、塾に丸投げ、学校任せの時代から確実に「家庭学習の時代」にシフトしています。

 学力テスト評価以外の学びや表現力、コミュ力から人間性まで問われる「2020年型学習」は、家庭でしかできない学びが満載です。

その大きな違いは英語の知識を学ぶ学習から英語のスキルを上げる学習になる事です。英語の知識を知っているのではなく、使える英語を目指しています。

そのためには文法のようなルールを覚えるのではなく、ネイティブを真似るディープラーニングが有効な学習方法と言えます。

2017年6月18日 (日曜日)

学生時代費やした1000時間を生かす

学生時代から1000時間以上も英語を勉強してきたはずなのに、なぜ私たちは英会話が苦手なのか。コミュニケーション・アナリストの上野陽子さんは「英語に訳そうとする日本が難しすぎる」といいます。うまく英語を話す3つのポイントを解説します。

コミュニケーション・アナリストの上野 陽子氏がつぎのように言っています。

誰もが「英語学習に費やしてきた1000時間」を生かす
日常的な英語を話せる程度に習得するまでに必要だとされる時間は、およそ2500~3000時間と言われています。人にもよるので一概には言い切れませんが、この程度の時間が必要になるのは、英語を学んだ人たちなら誰でも実感できるでしょう。

学生時代から考えれば、多くの日本人がかなりの時間を英語に費やしているのはご存じの通りです。例えば中高で3年ずつ、その後も大学や教室などで最初の2年ほど英語を履修したと仮定してみましょう。学校によって違い時代によっても変わりますが、文部科学省の学習指導要綱を目安におよそ平均的な数字をざっくりと計算してみると、こんな風になります。

中学……年140時間×3年=420時間
高校……年210時間×3年=630時間
大学……週90分×2コマ×4週×9カ月=6480分=108時間
420+630+108=1158時間。ここから、私たちは学校で1000時間以上は英語を勉強していることがわかります。さらに家庭学習や入試の勉強、塾や英会話学校の時間を含めると、学生時代だけで1500時間ほどは学習をしてきた人も多そうです。

話すためにはアウトプットも少なく、まだ学習時間が足りませんが、それでもかなりの学習時間といえそうです。これだけ勉強したわけですから、基本的な文法も、それなりの数の英単語も知っているはず。ここにさらなるインプットとアウトプットがあれば、もちろんペラペラになれる……のですが、今回はそこまで考えず、誰もがすでに持っている、せっかく身に付けた知識を思い出しながら、ちょっとした思考法でその知識をさらに生かす方法を考えてみましょう。

英語に訳すための思考回路
もちろん、英語のまま考えて話すのが一番いいのですが、そうなるまでにはかなりの慣れが必要です。そのため、誰でも最初は日本語から訳すことからになります。考え方のポイントは次の3つ。

英語に訳すポイント
(1)日本語をできるだけ簡単にする
(2)結論を決める
(3)日本語の並びを、「なにが」「どうした」と英語の型に合わせる。

日常的に使っている日本語は、どうしても語彙が豊富。何よりも“慣れ”があります。そのため、訳そうとする日本語のレベルが高くて、自分の英語のレベルでは訳せなくなってしまいます。

例えば、最近よく聞かれる政治家の「忖度」(そんたく)という言葉があります。これは「人の気持ちを考える」「行間を読む」など、さまざまなニュアンスを含みすぎて、英語に訳すのは文脈次第になってきます。

行間を読むならreading between linesだし、推測するならsurmise、気持ちを汲むならreading what someone is implying……。しかし、こんな表現はそう簡単には浮かびません。言葉につまるよりも、「~だろうなと思う」と平易な日本語にしてしまえば、supposeやguessが思い浮かぶでしょう。

このように、まずは日本語をできるだけ平易なものにすることが、英語につまずかないコツなのです。これなら、学校で習ったレベルの英語で十分に対応できるはず。

さらに英語では、まず「結論」を伝えることが必要になります。拙著「mini版 1週間で英語がどんどん話せるようになる26ルール」(アスコム)に詳しく著していますが、英語で話すときに、最初に頭の中ですることは、「主語」(何が・誰が)+「結論」(どうした)を決めることです。

「mini版 1週間で英語がどんどん話せるようになる26ルール」
日本語
私は明日、友達と一緒にコンサートに行き――「ます」か「ません」

肯定・否定の両方が考えられて、文章の最後まで結論がわかりません。

英語
肯定なら→I go to~
否定なら→I don’t go ~
疑問なら→Do you go~

英語は「行った」「行かない」「行きますか?」と、最初に肯定、否定、疑問がわかる言葉です。つまり、「結論」が決まれば英語の“話し始め”は決まるわけです。さらに英語は「主語を曖昧にしづらい」言葉だと頭に入れておくだけでも、だいぶ英語にしやすくなります。

<話し始めるための3ステップ>
(1)主語を決める
(2)結論を決める
(3)型を決める

日本語から英語への変換法
次に、日本語から英語へ訳すときの、言葉の変換方法を見ていきましょう。

例えば英語で「(自分のところに)昨日、荷物が届いた」と言うとします。

“何が”にあたるのが「荷物」=the package
結論⇒「届いた」=arrived
いつ⇒「昨日」=yesterday

【“何が”“どうした” →「荷物が届いた」=The package arrived.】

場所・時間は最後に置けばいいので【the package arrived+yesterday.】で解決。

これが瞬時に頭の中で行われる変換パターンです。

うまく英語にできないときには
ところが、「届いた」が浮かばない、荷物が主語では自分の中で英語にできない……ということもあるかもしれません。そんなときには、まず「届いた」を“別の日本語で言い換え”してみます。そのとき、まずは文章にこだわらずにイメージを思い浮かべます。そして自分が英語にしやすいように“日本語同士の意訳”をしましょう。

【届いた ≒ 受け取った(got/received)、到着した(got/arrived)、送られた(sent)etc…】
【「荷物が届いた」≒「私が荷物を受け取った」「荷物が到着した」「荷物が人によって送られた」etc…】

「受け取る」なら、主語は「私」になります。

あるいは、最初から自分が話せるフレーズパターンに合わせて「I」を主語に決めてしまい、あとは自分がわかる英語を選んでもいいでしょう。「届いた」では出てこなかった「arrive」も、「到着した」と日本語を言い換えることで英語が浮かぶかもしれません。

つまりここでする作業は、この2つです。

(1)「自分が英語にできる日本語の言葉を選ぶ」
(2)「何が」「どうした」となる「何が(主語)」を見つけて、「日本語を、英語に変換しやすい組み立てにする」

例えば「荷物が届いた」のイメージを思い浮かべて、意味を変えずに言い方だけ変えると、こんなパターンが登場します。

「荷物が届いた」
The package arrived.(荷物が到着した)

「荷物が届けられた」
The package was sent to me.(私に荷物が送られた)
「私は荷物を受け取った」

I received the package.(私が荷物を受け取った)
「誰かが荷物を送った」
Somebody sent me the package.(誰かが私に荷物を送った)

主語は「私」でも「荷物」でも、英語にしやすいものを選びます。

言語は事例基盤
言葉は上記のように組み立てるのではありません。話をしている時はほぼ瞬時に答える必要があります。主語をどうするとか述語をどうするかと考えている暇はありません。母語で言えば英語でも日本語でも自動化されていて使える表現を使います。

すると学習で大事な事は使われている表現を覚える事です。反復練習をして自動化して使える状態で長期記憶に保存するのが学習です。

言語は主語や述語で作り上げるものではありません。主語と動詞の組み合わせの多くは決まっており、文法的に正しい表現が全部使える訳でありません。また皆が使う表現を使わないと発音も良くないのですから、理解されない場合も多くなります。

母語の場合は英語も日本語も文法を基盤に作るのではなく、皆が使う表現を真似て使います。その基本的な学習方法臨界期を過ぎた大人も同じです。

2017年6月16日 (金曜日)

バランス良く英語の四技能を教える

安河内:実際、4技能を融合して学習していくうえで、日々の英語の勉強の中に、オンライン英会話を組み込んでいくのは、とてもいい方法だと思います。まずなんといっても、話す、聞く、という両方が鍛えられますからね。入試対策としてだけでなく、英会話力をつける機会にもなります。

そのほか、オンライン英会話は、書く力を鍛えるのにも、活用できます。双方向のレッスンで、スカイプを通じてデータのやり取りもできるので、自分で書いた英文を、スカイプを通じて添削してもらうことができますからね。

藤岡:実際、弊社の生徒さんたちの中にも、そうした活用法をされている方は多いですよ。それ以外にも、生徒さんからよくいただくのが、「自分が話した英語を先生が修正してくれる際に、文字でも書いてくれるのがありがたい」という感想です。目で正しい英文を確認できることで、脳にインプットされて、これがまた、書く力につながる、と。

言語には音声言語と文字言語あり、音声言語が基本です。音声言語と文字言語の直接的な関係はありません。しかし、多くの言語情報は文字のようなデジタルライクの情報ではなく、音のアナログデータで記憶されています。

米英の大学でも文字英語しか教えません。音声言語ができる生徒に限定しております。音声言語の習得は先生が教える事が少なく、アクティブラーニングの部分が多いからです。日本の英語教育で4技能のバランスのとれた指導は無理な話しです。優先するなら音声英語を重視して教えるべきです。その場合でもアクティブラーニングを基本として教えるべきです。

2017年6月15日 (木曜日)

Musio X(英語会話ロボ)に期待できる教育効果

尾木氏がMusio Xにコメントしております。

尾木ママ:英語学習には、読む、聴く、書く、話すの4技能が必要と言われていますが、実は「話す」という技能は2つに分けられます。ひとつはスピーチ。そしてもうひとつはインタラクション、すなわち対話能力です。グローバル社会では、英語で相手と適切な「コミュニケーション」が取れなければ外交もビジネスも成り立ちません。Musio Xは一方通行のトレーニングマシーンではなく、対話能力があり、さらには対話を重ねながら「共に成長していける」という点で、これまでにない英語学習ツールとして期待しています。映像を観たり、音を聴いて教材に回答するような一方通行の学習方法ではなく、学びながら一緒に成長できるというのはMusio Xならではの魅力じゃないかしら。

尾木氏の間違い:
英語は話そうとするから話せるのではありません。母語であろうと第二言語でも、ネイティブを真似る事で学習するのであり、学ぶの語源が「まねぶ」なのです。

コミュニケーションができるのは、真似ができるようになってからの話しです。

2017年6月14日 (水曜日)

一石五鳥のメソッド

廣津留真理氏は次のように説明しています。

単語暗記法と超・音読法
私のメソッドは、英語4技能の「読む、聞く、話す、書く」を一体化して教えます。中でも特に評判がいいのが、「1日たった5分のらくらく単語暗記法」と「超・音読法」です。

すみれ(廣津留の娘)も常々、「ハーバードの英語は単語が9割」と言っていますが、本当の英語力がつくかどうかの最大関門は、単語習得にあると断言できます。

この本では、英語が苦手な親御さんや、英語にまったく触れたことがないお子さんがスムーズに日本語から英語に入っていける工夫を施しました。

一石五鳥のメソッド
新学習指導要領のもと、近い将来、高校で始まる「論理国語」を「日本語B」と名づけて先取り。日本語で英語の考え方がわかるようにし、毎日飽きずにモチベーションが上がる仕組みをはりめぐらせています。このメソッドにより、英語4技能だけではなく、国語力もつくのです。

ですから、一石五鳥のメソッドと言えるでしょう。

・教室やワークショップで「3000人」の生徒たちを教えてきた
・娘のすみれが「塾なし、地方公立からハーバード」に合格した
・日本で唯一「200人以上」のハーバード生の家庭学習法を徹底リサーチした

この3つの経験から、本書の家庭学習法は完成しました。

そうはいっても、「英語4技能+単語暗記を小さいわが子に家で教えるなんて無理」という親御さんのために、「常識破りの英語で子育て完全マニュアル」も収録しました。

一方、お子さんには、英語4技能+単語暗記のうち、何よりもまず、「単語」と「読む・聞く」のみを重点的に学習していただきます。これだけでも英語力は格段にアップするからです。

そして、お子さんをサポートする親御さんには、自分磨きと英語力リノベーションのために、「書く=ハーバード生がつくった簡単英作文」を楽しみながら、子どもに教えられる構成になっています。

「英作文なんて絶対できない?」 安心してください。中学校で英語を少しでもかじった方なら、誰でもできるように工夫しましたから。

私は、これまで3000人の子どもたちと接してきました。 その中には、こんな子が続出しています。

18年間塾なし、小中高12年間の学費わずか50万円で、地方の公立小中高からハーバード大学へ現役合格した長女のすみれ(現在はジュリアード音楽院の修士課程に在学中)。

幼稚園年長から教室に通い始め、小2で英検準2級(高校中級程度)に合格したYくん

小6から通い始め、英語学習経験ゼロにもかかわらず、わずか8か月で英検3級(中学卒業程度)に合格したGくん

小3から通い始め、たった1年半で英検2級(高校卒業程度)に合格したTくん

教室に通い始めてわずか7週間で、英検5級レベル(中学初級程度)に到達したMさん(9歳・小3)と一緒に通っている弟のSくん(6歳・小1)

教室に通い始めてわずか7週間で、英検5級レベル(中学初級程度)に到達したMさん(9歳・小3)と一緒に通っている弟のSくん(6歳・小1) 

このように、非常に短期間で、英検(実用英語技能検定、文部科学省後援)に合格しているのです。しかも、大分県の一般的な普通の家庭の子ばかりです。

ハーバード大学生のリサーチ
私は、500人の現役ハーバード大学生のエッセイを読み、140名のハーバード生に面接をし、100名のハーバード生と海外旅行をしたこともあります。

そして、ハーバード生200名リサーチを行いました。その衝撃レポートを本書では収録していますが、家庭学習と子どもの関係はとても強く、親の愛情とサポートが子どもの自己肯定感や成功に大きく影響します。

そこで私は、
1.伸びる子は学齢にかかわらず、どんどん伸ばす無学年制の英語スクール、
2.世界のトップ大学生を招いて子どもたちにリーダーシップを身につけてもらうグローバル人材育成のサマースクール、
3.「親力=自分磨きと情報収集と愛情の示し方」を養うワンコインセミナーを3本柱に次世代教育に取り組んでいます。

いまの日本の大学入試は一芸入試。「学力テスト」という一芸のみで入学できるからです。ただ、これからの時代、実社会ではあらゆる方面から判断されます。決断力、リーダーシップ、ボランティア精神、異文化理解力、創造力、コミュニケーション力、かわいげ、社会貢献度、社会適応能力、エトセトラ。

国も次世代を真剣に育てる必要性から、国民の入試好きなキャラを利用して大学入試を変えてしまい、みんなの関心を一芸から多芸へと向けようと、大胆な教育改革に打って出ました。

そんな中、微力な私にできることは、2030年以降に大人として活躍する世代をいまから育てていく土台づくり、種まきです。

それには、現在、外注に重点が置かれている学習や勉強を、家庭中心に戻すこと、これが最強だと信じています。中でも、英語はとても大切。

英語を入試問題として学習する習慣をいますぐ捨て、子どもたちには、英語の3つの力……世界レベルで「情報をゲットできる力」「情報をシェアできる力」そして「価値(バリュー)を創造できる力」を身につけてもらいたいのです。

家庭でのコミュニケーションは外国語学習の要です。堅苦しく考えずに、まずは日本語で語彙が豊富になるようにお子さんにたくさん話かけてください。お子さんが自己肯定感をしっかり保てるように、お子さんの声や発言に全身全霊で耳を傾けてください。

このように、家庭を愛情でいっぱいにしておいてからこそ、語学学習は始まります。

言葉は人と人との関係性に密接に結びついているので、特にお子さんが小さい間は、何を言っても怒られない、自由に発言してもいい雰囲気を示してください。

恋愛と同じで、子育てはひとりではできません。相手との相互作用で築かれていくものです。

言語習得のプロセスの説明が無い
廣津留真理氏の方法はプロセスの説明がありません。単語暗記法と超・音読法がなぜ効果的なのでしょうか。そしてハバードの学生の調査では共通の体験を調べています。しかし、その共通の体験がなぜ言語習得を促進するかの説明がありません。

詐欺商法も同様に優れた効果をアピールします。そして権威を持ち出し、その信憑性をアピールするものです。その意味でもハバードとか英検合格とか、最後の結果しか報告しておりません。

単語暗記法と超・音読法だけで言語が習得できるような簡単なものでありません。コミュニケーションは相手との相互作用で築かれていくものですから、その相互作用を気付ための練習なり、相互作用できる仕組みが無ければ促進されません。

結果報告に大半を費やす英語学習方法は一般的に効果が上がるものはありません。

2017年6月12日 (月曜日)

人は何語で考えるのか

木下和好氏が次のように言っています。

「腹が空いた。何を食べようか?」と思うとき、「ハラガスイタ ナニヲタベヨウカ」という日本語の音の並び(われわれはそれを日本語と呼んでいる)が完成したときに初めてそのように思うことが可能になるのであろうか。音声を口に出さないまでも、少なくとも脳内で「ハラガスイタ ナニヲタベヨウカ」という音声を作り出さなければ、その内容を思うことができないのだろうか。アメリカ人の場合は ”I got hungry. What shall I eat?” という英語の音声が出来上がって初めてそう思うことができるのであろうか。

「日本人は日本語で考え、アメリカ人は英語で考える」という前提に立つと、日本人は「ハラガスイタ ナニヲタベヨウカ」という音の組み合わせが出来上がった時点で「腹が空いた。何を食べようか?」という思いが完成し、アメリカ人は ”I got hungry. What shall I eat?” という音の組み合わせができたときに ”I got hungry. What shall I eat?” という考えがまとまることになる。でなければ、日本語で考えたり英語で考えたりしたことにはならない。モノリンガル、すなわち1言語だけを話す人たちのほとんどは、その発想の矛盾に気付かない。

でも、モノリンガルの人であっても、日本語の音声が完成する前にその内容を考えることができることは理解できるはずだ。例えば「これは、おいしくない」という表現は、東北では「こいづ、うめぐねー」と発音されることが多い。では、「これは、おいしくない」という発音で思う場合と、「こいづ、うめぐねー」という発音で思う場合では、思う内容が異なるだろうか。

そんなことはない。どちらの発音でも同じ内容を考えていることは明白である。なぜなら思うのが先で、思った後に「これは、おいしくない」という音声で表現されるか、「こいづ、うめぐねー」という音声で表現されるかが決まるからである。人は「これは、おいしくない」という発音で考えるのでもなく、「こいづ、うめぐねー」という発音で考えるわけでもない。すなわち、東京の人は東京の言葉で考え、東北の人は東北弁で考えるわけではない。
人は音の並び(われわれはこれを言語と呼んでいる)を決定する前に思ったり考えたりし、考えた後それを音の並びに変換するという順序を踏む。すなわち、人は「~語」という言語を使う前に、全人類共通の言語(中枢言語)で考え、考えた後にそれを音声言語で表現することになる。この理解を誤ると、英語の学習法を誤る危険性がある。

思いは一瞬・話すには時間が必要
人は日本語で思ったり考えたりするのでもなく、英語で思ったり考えたりするのでもない。もし日本語とか英語で思ったり考えたりするなら、思ったり考えたりするのに要する時間は、日本語で話したり英語で話すときと同じ長さになるはずだ。ある思いを話すのに6分を要するなら、その思いを脳内に描くのにも6分かかることになる。
もし日本人が日本語でしか考えることができなければ、あるいはアメリカ人が英語でしか考えることができなければ、考える時間が長すぎて、途中で何を考えているか分からなくなったり、忘れてしまう危険性が高まる。仮に通常の3倍の速度で話すことができたとしても、すなわち日本文や英文を通常の3分の1の時間で言うことができても、通常速度で話すのに6分かかる内容を考えるのに、2分間も考え続けなければならない。でも、実際はそういうことにはならない。

実は、人が何かを思ったり考えたりする時間は、言葉で表現する時間よりはるかに短い。なぜなら、人は「~語」で思ったり考えたりするわけではないからだ。
警察訓練学校で注意力を試すために面白い実験が行われる様子を、テレビで見たことがある。それは前予告なしに教室に強盗を装った人たちが突然現れ、ほんの数秒だけ事件らしきことを起こし、すぐに消え去るというものだった。学生たちはその強盗事件の詳細を紙に書き記さなければならなかった。驚いたことに、各学生は事件の報告書を読み上げるのに、目撃した時間の何倍もの時間をかける必要があった。
もし彼らがほんの数秒の出来事を把握するのに、日本語や英語のような音声言語に頼っていたなら、すなわち、事件の様子をブツブツ言葉で表現するような形で見ていたならば、数秒で表現できる内容しか把握できなかったはずである。でも、彼らは事件を把握するのに、音声言語ではなく中枢言語を使っていたので、ほんの数秒であっても脳内には膨大な情報がインプットされ、報告書もかなり長いものになったのだ。

この実験の場合は、視覚を通しての情報のインプットだが、人が思ったり考えたりする行為も、脳の働きとしては大きな違いはない。何かを考えるとき、時間を要する音声言語を必要としないので、非常に短い時間で多くのことを考えることが可能となる。
相撲中継のアナウンサーが、ほんの数秒の出来事を口で表現するのに苦労するのも、何が起こったかの詳細を把握しているにもかかわらず、音声言語にするのに何倍もの時間がかかってしまうからだ。その結果、勝負がついた後も説明を続けることが多い。

「ひらめき」と呼ばれているものがあるが、一瞬のうちに何かの思いが脳に浮かび上がることを意味する。この「ひらめき」は何か特別なものではない。「ひらめき」と「思い・考え」に大差はない。人は常に所要時間をほとんど要さない中枢言語で考えており、今まで思いつかなかった有益な思いが湧き上がったとき、それを「ひらめき」と呼ぶ。

同時通訳が可能なのは、訳すべき内容、すなわちイメージのインプットは瞬間的だからである。厳密に言うと、イメージの把握は瞬間、瞬間の繰り返しなので、同時通訳のために十分な時間を確保することが可能となる。もしイメージの把握に、耳から入って来る音声表現と同じ時間を要するとしたら、脳はイメージの把握だけに全時間と全神経を使うことになるので、別の言語で言い直す余裕がなくなり、同時通訳はほぼ不可能となる。

口では表現できない思い
人が話すとき、その順序が「思い→音声言語」であるので、最初に音声言語に関係なく「思い」が湧き上がり、それが日本語とか英語の音声言語で表現される。でも、その思いをすぐに「音声言語」に変換することができないこともある。言葉で具体的に表現できない場合、とりあえず「ワーッ!」とか、”Oh, my God !” とかいう音声を出したりする。

でも、「ワーッ!」とか、”Oh, my God !” という音声は、具体的な内容を表す「言葉」とは違うので、誰かが突然「ワーッ!」とか、”Oh, my God !” とか叫んでも、それを聞いた人の脳内には何のイメージも湧かない。美しい景色を見たり感情が大きく動いたとき、「ワーッ!」とか、”Oh, my God !” と言えたとしても、とっさに具体的な「言葉」で言い表せないことが多い。これも人が「思い→音声言語」の順序で考え話すことの証明となる。

もし人が日本語や英語でしか考えることができないなら、言葉で表現できないことを思ったり感じたりすることは不可能になる。実際のところ、人の思いや考えは、音声表現よりはるかに複雑で膨大である。人はその思いのすべてを口で表現することはできないし、音声表現が思いと一致しているとは限らない。それで言葉を一つ一つ選びながら話さなければならない場合も出てくる。

思いは流動的、音声言語は具体的で論理的

人は全人類共通の中枢言語で思ったり考えたりするが、それは瞬間的であるが故に流動的でもある。溶けやすいバターのようで、次の瞬間その思いの形が崩れたり、論理的でなくなる可能性がある。思い浮かぶ内容が印象深ければ、そのイメージは長く保存されるかもしれないが、単なる思いつきの場合、次のステップを踏まないと、そのイメージが消滅し記憶にも残らない。次のステップとは、その思いを音声に置き換えることを意味する。
人は脳内で思った内容を音声言語(われわれはこれを言語と呼んでいる)に変換して話すわけだが、イメージが音声言語に変換されると、その内容は具体的で論理的なものとして固定し、長く記憶に留めることが可能になり、意思伝達媒体の役割を果たすことができる。また、音声言語は書き言葉に変換し、長期間保存することが可能になる。

英語を覚えることと英語で考えることは同じではない
人は日本語で考えたり英語で考えたりするわけではないので、「英語で考える→英語を覚える」という図式にはならない。英語を覚えるとは、思いや考え(その時点ではまだ英語でも日本語でもない)を英語音声に変換する能力を養うことを意味する。いくら英語で考えようとしても、イメージ(思い)と英語音声が結合していなければ、何も起こらない。なぜなら、人は考えた後にそれを英語音声にするからだ。

英語で考えない限り英語を話すことができるようにはならないないという理由で、日本語使用を禁止するという考え方があるが、日本語を禁止しても英語が上手になる保証はない。なぜなら、人は考えてから、それを英語とか日本語で表現するからだ。英語音声を真似するだけでは音声と意味(イメージ)との結合が起こらないので、何年英語を学んでも話せるようにはならない。
英語の能力を高めたければ、ひたすら思い(イメージ)を意識しながら、それに相応する英語音声を口から発する練習が必須となる。

人は全人類共通の中枢言語で思ったり考えたりすると言っていますが、思考言語で考える方がより自然だと思います。

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